デイビッド・コルブの「経験学習(1984)」の考えを参考にした学習法です。今回、webサイトで事例公開をするに辺り、「Viscuitを用いた教科内でのプログラミング教育を行う手法」を"V-EXLIPS"とネーミングしました。
"V-EXLIPS(エクリプス)"は各教科の学びとビスケットによるプログラミング活動(「学校でビスケット3」による活動や自由制作)の橋渡しを目指すものです。教科の学びとビスケットによるプログラミング活動を十分に行い、教科の内容やプログラミングに対する児童のレディネスを整えておくことが必要条件と考えています。「学校でビスケット3」を実施されてから"V-EXLIPS(エクリプス)"に取り組むことを推奨いたします。"
デイビッド・コルブの「経験学習」は①具体的経験:(Concrete Experience)→②内省的省察(Reflective Observation)→③抽象的概念化(Abstract Conceptualization)→④能動的実験(Active Experimentation)という4サイクルを回します。つまり、実際に経験したことから学びを得るという考え方です。
本webサイトの教材作りの過程はこの考えに非常によく似たアプローチをとったので、「経験学習」のサイクルを参考にViscuitで教科内の学習を行う授業の流れをモデル化しました。
Step | 活動内容 |
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Step1 | 体験する(モデルのプログラムの作り方を見ながら、プログラミングを体験する。) |
Step2 | ふりかえりをシェアする(モデルプログラムを作ったり作り方を見たりした中で、何が起こったかを様々な視点でふりかえり、全体でシェアする。) |
Step3 | オリジナルを考える(モデルプログラムを応用して、自分なりのプログラムを考える) |
Step4 | トライアル&エラー(自分なりのプログラムを実行に移し、トライアル&エラーを繰り返す) |
"V-EXLIPS"の学習効果を高めるにはStep1に時間をかけすぎないことです。「学校でビスケット3」でのワークショップを体験したことがある方は,初めて描画をするのがワークショップの最後に行われる「ビスケットランド」であることにお気づきかもしれません。描画は意識を集中しますので、並行して複雑なことを伝えると十分に伝わりません。
"V-EXLIPS"のStep1「体験する」では、提示するプログラムを組んでどのように動くのか体験してもらうことに重点を置いています。児童のプログラム経験が浅いうちは、「学校でビスケット3]を活用してパーツを仕込んだページを準備しておき、Step1ではメガネを使ってプログラムを組む体験にポイントを置くことを推奨いたします。