国語のコーナーでは、反復とは違った「ひらがな、カタカナ、漢字、ローマ字」の練習方法を多く取り上げています。「ノートに反復練習する以外には、文字の練習方法はないのだろうか?」そんな疑問から楽しみながら「プログラミングで学ぶ」方法が生まれました。各事例の「詳しく見る」から入って頂きますと、学習指導案作成のための資料をご用意しておりますので、ご活用ください。
学年:全学年
漢字を筆順に沿って一画ずつ書く行為は、コンピュータの「順次」プログラムに似ていて、自分自身にプログラムした漢字の筆順で体を制御して漢字を書くのです。ここで紹介する「筆順プログラム」は、筆順をコンピューターに覚えさせて漢字を再生する活動です。一般的に「人に教えることは自分自身の学びにもなる」とよく言われますが、コンピューターに書き順をプログラミングする中で自分自身の学びを目指す、漢字の新たな学習法の一つです。
学年:小学校2、3年〜
小学校で習う漢字は最少で1画、最大20画数です。それぞれの画数にたくさんの漢字が存在します。この活動は、画数が近い漢字を調べ、「どちらの漢字が画数が多いか?」という二者択一クイズを作り、それを迷路プログラムにします。自分が学んだ漢字の画数を確認したり、辞書などで調べたり、友だちと相談したりする中で、主体的・対話的な学びを実現でき、友だちが作ったものを解くことでさらなる深い学びの機会が生まれます。
学年:小学校2、3年〜
へんとつくりの組み合わせで色々な漢字が生まれることを楽しみながらプログラミングをする活動です。同じへんでもつくりが変わると違う意味を持った漢字が生まれます。同様に同じつくりでへんが変わると違う漢字が生まれます。漢字のまちがいでもこのようなつくりや部首のミスマッチによるものも少なくありません。これを逆手にとってゲーム性のあるプログラムを組んで友だちとシェアすることで、漢字のへんとつくりや出来上がった漢字の意味を考えながら主体的・対話的で深い学びを目指す活動です。
学年:小学校2、3年〜
漢字には、見た目が類似しているものがいくつもあり、児童が似た漢字を書いて間違うことはよくあります。こうした間違いの多くは、その都度やり直しをしても繰り返されることも少なくありません。この活動は、その類似した漢字の存在を逆手に取り、友だちに出すクイズにして出題して積極的に楽しもうという活動です。自分が学んだ漢字を書き出したり、辞書などで調べたり、友だちと相談したりする中で、主体的・対話的な学びを実現でき、友だちが作ったものを解くことでさらなる深い学びの機会が生まれます。
学年:小学校3、4年〜
漢字の成り立ちである「象形文字」「指事文字」「会意文字」「形声文字」をプログラミングによるアニメーションで学ぶ活動です。一番原始的なのはものをかたどって作られた「象形文字」であり、そこから形がない物事を線・点で表す「指事文字」が生まれ、さらに「象形文字」や「指事文字」が組み合わされて「会意文字」が生まれたり意味を表す部分と音を表す部分を組み合わせた「形声文字」が生まれたり…と漢字の成り立ちの歴史のロマンを感じることができる活動です。
学年:小学校2年〜
文を構成する単位として、「主語」と「述語」という言葉が初めて出てくるのが小学校2年生です。この概念は、今後の国語の読解力にも大きく関係してくるので、早い時期に習得してもらいたいところですが、実際は得意不得意があり、授業も説明口調になりがちです。児童の興味関心を高める活動としてプログラミングを活用し、複数の「主語」と「述語」のミスマッチを発生させ、出来上がった文を楽しむ活動です。
学年:小学校2年
「スイミー」は長年、国語の教科書の題材として親しまれてきました。音読劇やペープサート劇などの代わりに「プログラミングによる紙芝居」を実践するという案です。物語の登場人物や情景を描画し動きをプログラムする活動を通して、物語の世界に親しみ、情景や登場人物の気持ちを考えながら本文の記述を注意深く読むようになります。ペアやグループで話し合いながら「主体的・対話的で深い学び」が実現しやすい単元です。
学年:小学校3、4年生
ローマ字を用いたキーワードを2つ入力するとたからばこが開くプログラムです。この事例では?をタップすると第1キーワードの「なす」が出現しますので、初期状態の「nani」をタップして「nasu」に打ち変えます。すると第2キーワードの「すみ」が出てくるので「sumi」と入力するとたからばこがオープンします。イラストを添えると児童の個性あふれる作品が生まれるクリエイティブな活動です。
学年:小学校3、4年生
ローマ字は子音と母音の組み合わせでできています。子音が1つあれば、くっつく母音によって5種類のひらがなが生まれます。プログラミングで子音と母音をランダムに動かし、偶然衝突した組み合わせをひらがなに変換していき、最後まで残る組み合わせで発生するひらがなは何かを予想する、ちょっとスリリングなゲーム性のあるローマ字の学習です。クラスの児童とのシェアにより、主体的・対話的で深い学びを目指します。
学年:小学校3、4年生
見た目に似ているローマ字を並べ、特定の行のローマ字をタップしていくと文字が現れるという、ローマ字の判別をテーマにしたプログラムです。本事例ではラ行(ra,ri,ru,re,ro)をタップしていくと「R」が浮かび上がるように作っています。プログラムも単純で取り組みやすいです。友だちに出すクイズを作り楽しみとクラスの児童でできた問題をシェアすることで学ぶことができ、主体的・対話的で深い学びを実現しやすい活動です。
学年:3年生以上
漢字二文字の熟語をしりとりのようにつないで、漢字とプログラムの両方で無限ループを作る活動です。本プログラムでは、児童→童心→心配→配合→合同→同等→等分→分布→布団→団体→体育→育児→児童→∞という無限ループになっています。二字熟語がしりとりのように繋がっていく面白さをプログラムで表現します。児童はループを作るために、辞書を引いたり友だちや先生に聞いたりすることで、自然に語彙が広がり「主体的・対話的で深い学び」に導きやすい活動です。
その他の事例も現在準備中です。