繰り上がりや繰り下がりの計算の時に、指折り数えてしまうのは、1から9までの数の10に対する補数がわからないことが原因となっていることがあります。このプログラムは、円にランダムで表示される数の10に対する補数を答えていく練習ができます。数概念には、順序を表す「序数性」と数量を表す「基数性」の2つの性質がありますが、このプログラムは「基数性」を養う活動です。
教科 | 関連とコメント |
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算数 | 学習指導要領解説算数編/第2章/第2節/2各領域の内容の概観/A数と計算/(3)「A数と計算」の領域で育成を目指す資質・能力/②計算の意味と方法について考察する/計算の仕方で、「第1学年では数量の関係に着目し、1位数どうしの加法及びその逆の減法について計算の意味や計算の仕方を考えることを指導する。ここでは、数の合成・分解や10のまとまりに着目させることが大切である」とあります。足して10になる数はそうした意味で計算の基本となります。本事案はプログラミングを通して楽しく反復し定着を図る活動です。 |
プログラミング | 学習指導要領解説総則編/第3節/1主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善/(3)コンピュータ等や教材・教具の活用、コンピュータの基本的な操作やプログラミングの体験/イ児童がプログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身につけるための学習活動/に「また、小学校に置いては特に、情報手段の基本的な操作の習得に関する学習活動およびプログラミングの体験を通して論理的思考力を身につけるための学習活動を、カリキュラム・マネジメントにより各教科等の特質に応じて計画的に実施すること・・・とあります。ビスケットを教科内の学習で行う活動(V-EXLIPS)は、各教科等の特質に応じて学習内容をコンピュータに処理をしてもらうためのプログラミング的思考(自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけばより意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力)を育成する活動です。 |
視点 | ねらい・評価規準 |
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教科として | 1つの数をほかの数と関係付けて、数を多面的にみている。 |
プログラミング教育として | 数字がランダムに発する機能は人によってプログラムされていることに気づいている。 |
視点 | ねらい・評価規準 |
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教科として | たして10になる数を考えることで、数のまとまりに着目し、10のまとまりを意識して十進位位取り記数法で表現している。 |
プログラミング教育として | 数字をランダムに発生させるために、パーツをどのように組み合わせて行くかを論理的に考えている。 |
視点 | ねらい・評価規準/th> |
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教科として | 個人・ペア・グループなど学習の形態を変え、友だちの考えから学ぶ機会を設定するとともに、様々な学習の仕方を体験し、より良い学習方法を探って行こうとしている。 |
プログラミング教育として | 学びにプログラミングを取り入れる活動を通して、コンピューターの便利さを学習に活かし、自らの思考のプロセス等を客観的に捉えている。 |
※ビスケットの操作が初めての場合は、「学校でビスケット3」や自由制作を行ってから本案を実施してください。教科の学びをさらに深めたい場合は調べ学習を別コマで行ってください。機材環境がPCの場合は、児童のマウス操作の習熟度合いにもよりますが、1.5〜2倍の作業時間を想定してください。
流れ | 時間 | 活動内容 | 教師の動き | 指導上の留意点 |
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体験する | 15分 | 教師によるデモを見ながら10トレーニングプログラムを,個人(ペア、グループ)で作ってみる。 | 足して10になる数を確認し、10トレーニングプログラムのデモをする(または動画を見せる。)全メガネが載っているチートシート兼ワークシートを作っておき、デモ後にそれを配布する。 | 足して10になる数を何問か提示してウォーミングアップする。 |
ふりかえりをシェアする | 15分 | 個人(ペア、グループ)で、モデルプログラムを作った中でどんなことが起こったかを、教科やプログラミングの視点でふりかえる。全体でシェアする。 | オリジナルを作ることを知らせ、児童の感想や疑問の発言を促し、関心・意欲を高める。 | 提示したプログラムでは、数がランダムに発生するようにしているが、ランダム発生は省いて良いことを伝える。 |
オリジナルを考える | 15分 | 自分がつくりたいトレーニングプログラムに使うたし算を決定し、ワークシートにメモしておく。 | 机間指導で児童の進捗状況を把握する。決定に時間がかかっている児童には、作りやすいモデルを提案し、活動を促す。 | 自分の練習になるように、なるべく難しいと感じる問題で作るよう促す。 |
トライアル&エラー | 15分 | 個人(ペア、グループ)で自分のプログラム作成に取りかかる。早くできた児童はワークシートにまとめを書き、友だちのサポートに回る。交流はその都度行う。 | 机間指導で児童の進捗状況を把握する。紹介したいプログラムを見つけたら紹介する。(ワークシートは教科についてのふりかえりとプログラミングのふりかえりの両方が簡潔に記入できるものを準備しておく。) | できたらお互いのプログラムを試しあうよう声かけする。 |
視点 | 指導上の留意点 |
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教科として | ペアやグループなど、学習形態を工夫し、より多くの児童が主体的・対話的で深い学びを実現で得を目指すのではなく、こちらの事例は、従来通りの活動実施後に取り組むことでより学習に対する関心・意欲が高まるものと思われる。 理解を深化させる活動の一環として行うと効果的である。 |
プログラミング教育として | 活動に個人差があるので、早く終わった児童は他の児童から求められた時には教えにいくようにすると、学級作りとしても教え合う集団作りができる。教える際は、手を出して代わりに作るのではなく、やり方を説明した後、質問した児童本人が考えて手を動かすような教え合いができることが求められる。 |
10トレーニングプログラムは1,2年生対象です。描画が難しいところは「学校でビスケット3」にアクセスして教員サイドで準備しておくと良いです。
「学校でビスケット3」にて教員サイドでパーツを仕込んでおく。※児童が操作に慣れている場合は仕込んでおく必要はありません。
歯車マークを押し、マス目の設定にします。最下段のバーで右から2番目のマスにします。⬇️
1〜9の入力ボタンを描きます。あとで、数字ごとにタッチマークを重ねるので、1マスごとに当てはまるよう数字を描きます。⬇️
青い大きな丸を描きます。ステージにランダムに数字を発生させるためのものです。※色は何色でも構いません。⬇️
1〜9の数字を大きく描きます。⬇️
ステージに青丸を9個並べます。⬇️
ピンクの大きな丸を描きます。たして10になる数字が正解した時にこのピンクの丸が出現するようにします。⬇️
メガネを9個出します。左に大きな青丸、右に1〜9の数字を入れます。数字をランダムに発生させる命令です。⬇️
メガネをさらに9個追加し、左に1〜9の数字を、上に1〜9の数字入力パーツをのせ、下の数字とたして10になる数字の上にタッチマークを置きます。( 例:下の青い数字が「8」なら、数字入力ボタンの「2」のとこるにタッチマークをおく。)⬇️
右には正解時のサインのピンクの丸を入れます。たして10になったら、ピンクの丸が出て正解であることを示す命令です。⬇️
時間が余ったら、青丸が9個並んだらクリアという命令を作ってみましょう。その際はクリアという部品を追加で描きます。⬇️
最後にステージの青丸の上に、数字入力用の部品を並べて完成です。⬇️